「じゃじゃーん♪クリスマスが近い、と言うことでお菓子作って来ましたぁ☆」


そう言って私が出したのは白い箱。


今は部活中だけど、休憩時間だから大丈夫!
みんなに渡すにはこの時が一番いいと思って持ってきた。


の手作り?!」

「当たり前じゃん♪」


田島の問いかけにそう答えると驚いたようにみんなが疑いの目を向けてきた。


「な、何か悪いの・・・?」


私が恐る恐る聞けばひどい答えが返ってきた。


「いや・・・ってそーゆーの出来るんだってびっくりしたんだよ」


さらっと言う泉の言葉に周りではみんなが頷いていた。

ひどくない?私、どんだけ不器用に見えてんの?
お菓子作りくらい私にだっ出来るよっ!

心の中でささくれてたけど、今はそんな事してる場合じゃなかった。


「食べたーい☆」


さっき私が料理しないと思って頷いてた水谷がにへらーと笑いながら手をのばしてきたから慌てて制止した。


「待って待って!まだ説明してから!」

「ただのお菓子に説明なんて何でいるんだよ・・・」

「だーかーら、ただのお菓子じゃないんだってばっ♪」


阿部の呆れ顔に私は満面の笑みで答えた。


「作ってきたのはチョコボールなんだけど、ロシアンにしたんだぁ〜」

「ロシアンって・・・ロシアンルーレットのこと?」

「うん!この中に1つだけ他とは違うもの入れたんだ!普通に作るよりこっちの方がすっごい楽しいし、いいと思って☆」

「どこがいいんだよ・・・食べる身にもなってみろ」

「そーだ、そーだ。だから、それは自分で食べろ」

「そんなぁ〜・・・;」


泉と阿部に冷たく突き放された。

すっごく頑張ったのにー・・・
うぅ・・・ひどいよ・・・

私が落ち込んだのをみかねて花井が小さく息を吐き出した。


「はぁ・・・がせっかく作ってきてくれたんだからそんな酷いこと言うなって」


花井はみんなをなだめるように言った。
さすが主将!やっぱり花井はいい人だ。


「じゃあ、花井が全部食べる?」


でも、相変わらずきっぱり切り返したのは泉。


「俺食いたいっ!」


その時、勢いよく手をあげたのは田島だった。


「俺も!」


賛同したのは水谷。


「ようするに、ハズレのに当たらなきゃいいんだろ?」


さも当然顔で聞く田島。


「そうだけど・・・。誰かは当たるわけだろ?」

「でも、田島は一番当たらなさそうだよな・・・」


誰かが呟いたその一言にみんなうなずいてしまった。




















かくして、結局は食べてくれることになったチョコボールがそれぞれの手元に行き渡った。


「飲み物はここにあるからね☆」

「よし、じゃあ、食べるか・・・」


なぜか大事な試合前みたいに緊張した顔をして言う花井。

そんなに真剣な顔しなくても・・・と思ってたら他のみんなも負けてないくらい神妙な面持ちだったから何も言えなくなってしまった。


「いただきます・・・」


その一言でみんなが意を決したようにチョコボールを食べた。


「あ、おいしい・・・」


どうやらハズレじゃなかったらしい栄口はそんな嬉しい事を言ってくれた。


「ホントだ・・・」


びっくりしたような顔をしながらもみんなおいしいと言ってくれた。

だけど・・・じゃあハズレは誰?


「まじぃーっ!」


その時、大きな声で叫んだのは田島だった。


「え、当たったの田島?!」


みんなも驚いてるみたい。


「な゛ん゛だ゛こ゛れ゛ー・・・」


一人泣きそうな田島。


「ごめんごめんっ、はい、これ飲んで」


私が慌てて飲み物を持って行くと田島は勢いよく飲み下した。


「う゛ぁ゛ーまだ変な味するー・・・」


田島がそう言いながらこっちを見た。

もしかして怒ってる・・・?
そう思ったけど、どうやら違ったようで・・・


ってさっき普通のチョコボール食べてたよな・・・?」


そう聞いてきた。


「うん・・・」


千代ちゃんや監督、先生にロシアンに参加してもらうはずもなく、普通に分けて持ってきた。
自分の分もそっちに入れて持ってきたのをさっきみんなが食べる時一緒に食べた。


私が頷くとなぜか田島は笑った。
その笑みに何か嫌な予感がした時にはすでに遅かった。


「口直しなっ♪」


そう言って腕を引っ張られたと思ったらあっと言う間にキスされてた。


「んんっ・・・!」


中に舌が入ってきて声が出たけど、結局キスによって口の中で消えた。




やっと解放されたと思ったら私は腰が砕けて立てなくなってしまった。


「田島!何すんのっ・・・!」

「やっぱり普通のはうまいなっ!」


私の文句なんて聞かずに普通にお菓子の感想を言い出した。


「・・・田島ったら!」

「ご馳走ーさまっ♪」


ニッと笑って田島は私の耳元で呟いた。

それを聞いて自分の顔がどんどん熱くなるのがわかった。


「な、な・・・田島のバカーッ!//」


走っていく田島の後ろ姿に思いっきり叫んだ。






















チョコボールパニック

(おいしかったぜ?チョコも、とのキスも・・・)





















部活終了後



「あ、俺、言っとくけどの事好きだから!じゃなかったらあんな事しねーからなっ!」



この日、私はキスと同時に心も奪われました。


























































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チョコボールの中身は・・想像にお任せしますv
題名を見た瞬間に思いついたネタ!
すごく楽しく書けました☆(笑)


素敵な企画に参加させていただき、ありがとうございましたっ!

『*DolCe様へ提出』
東雲灰


photo:ミントBlue さま





07.12.08


[素敵小説提出ありがとうございました!! *Dolce/雛形]